KM90の目途が付いたので、次の仕事に移ります。
今回はちょっと面倒なレストア依頼です 😥
カワサキ W1S-A(650㏄ バーチカルツイン)1971年式? 走行2.2万Km
お客様の情報では約20年間不動、20年前は問題なく動いていたとのこと。
パーツ類も一応揃っているとのことです。
段ボール内を確認すると結構お宝が!
ええ形してますわ♡
やはり作業はエンジンから、
点火プラグのスパークから確認します。
バッテリーを取り付けて、プラグを外しピストン内にオイルを垂らして鬼キック。
???あきまへん 🙁
こんな時はコンタクトブレーカーかな?
接点間に導通がないので耐水ペーパーで磨きます。
スパークOKやん:-P
キャブレターはお客様の方でOH済み、
一応再確認しましたが大丈夫です。
燃調キットが段ボール内にあったので、交換出来るものは全て交換しました。
フランジ部が変形していたのでヤスリで平面研磨。
ここで心の中で格闘が、
始動確認をエンジンのOH前にするかOH後にするか、
OH後にクランクから異音が出たら最悪やし・・・
急がば回れですね。
面倒ですが、この状態で始動確認します。
では、オイルの確認を、
オイルタンク内には金属粉とタール状のヘドロが 😐
灯油で洗浄しました。
オイルパン内には金属粉はないです。
よーし、マフラー/キャブを取り付けて、
明確な異音はないです 😛
キャブトンマフラー(直管)は爆音やな、それとすごい振動、
クラッチの張り付きは知ってましたが、
ちょっと乗ってみたくなったので、押しながらまたがり1速に
あかん、あかん、ブレーキが利かん!
両足ブレーキで、痛い~ マフラーに足をぶつけました”(-“”-)”
大丈夫と言うことで?エンジンの化粧直しに移ります。
作業はプライマリーからです。
液体ガスケットが強力でプラハンで何度叩いても無理、
バーナーで炙りながら慎重に 😆
クラッチの張り付き原因は錆びでした。
クラッチプレートは耐水ペーパーで、
フリクションプレートは溝がしっかりあるので再利用します。
ケースはブラストと磨きで、
結構、腐食が深かったですね 😥
エンジンとミッションが分離できたので、
本丸を攻めることに。
ボルト類が錆び付いており危険な硬さです 🙁
えぇ~!
左ピストンのヘッドがオイルで濡れてます?
白煙が出ていなかったので大丈夫と思ってましたが、
オイル上がりでしょうね?
燃焼室は点火プラグに少しオイルが付着。
事前のエンジン始動確認でプラグ穴からオイルを入れたので、その残りか?
それなら右ピストンも???
悩んでも判らない、ピストンとシリンダーを確認します。
ピストンには無数の小傷が、
シリンダーも同様です。
オイルリングの張力も低下していると思うので、
O/Sのピストンを入れる方向で考えますか?
クランク内はOKでしょう。
ビックエンドのガタ、クランクベアリングのゴロゴロ感は無さそうです。
ミッションはクラッチレリーズが上下に動くので、
開けてみるとオペレーションフィンガーを固定しているイモネジが抜けてました。
ギアに噛みこんでなかったので良かったです。
ほぼこれでチェック作業は完了かな?
では、組立準備と言うことで・・・
約半世紀前のエンジン、ゴム類は全て劣化して駄目なので、
当店の常連さんより、オイルシール類一式を分けて貰いました 🙂
エンジン関係のボルト類もユニクロメッキが完了。
一部クロムメッキにしたかったのですが、予算との兼ね合いもあり・・・ 😆
ほんで問題のシリンダー/ピストンとヘッドですが、
お宝段ボール内には、
新品のピストン/ピストンリング(O/S0.5mm)、バルブ、バルブガイドが入ってました。
お客様に相談させて頂いたところ、
やって下さいとのこと。
じゃ~仕方ない、やっちゃいましょう 😉
内燃機屋さんにお願いして、
シリンダーのボーリングと、
(ピストンとシリンダーのクリアランスは50~60μmで依頼)
ヘッドのバルブガイド入れ替え、
それと、シートカットとバルブの擦り合わせを、
因みに加工前は排気側に虫食いがありました。
バルブを入れ替えてヘッドは完了です。
次はダイナモです。
錆と汚れできたないので、アウター?をメッキ、その他は一部塗装して、
まあまあ、見た目は良くなったでしょう。
発電するか?ですが 😆
ミッションは手動でスムーズにシフトするので、
カバーの磨きと、オイルシールとニュートラル線交換で完了です 😛
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