こちらもレストアの依頼を頂きました 🙂
キックは降りますが不動です。

モンテッサー コタ49 (Maid in Spain)
2スト49ccのトライアル車です。
年式 1970~1975ぐらいでしょうか?
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お預かりして1ヶ月ぐらいなるので、
そろそろ進めないと 😆

困ったのがパーツ入手です。
ヨーロッパのサイトをチェックしましたが、
全くヒットしません 😥
(エンジンパーツが破損していれば迷宮入りですかね?)

走行距離397Kmを信用すればエンジンは大丈夫かな;-)
そんな訳ないか、1周廻ってますよね?
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では、気になるエンジンから、クラッチカバーを外しました。
あ~、水が入っとりますわ!長期放置による結露ですね 🙁
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クラッチ板も錆付いてます”(-“”-)”
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フリクションプレートは摩耗と割れで交換しないと 😥
(メーターは1周廻ってました)
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あまり見たくないですが、ピストンとシリンダーを・・・
お~、ピストンは大丈夫です 😛
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シリンダーは・・・  😥
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耐水ペーパーで磨くと明確な段差はないので、
使用可能でしょう・・・ 😆
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次はマグネット側、
コイルもコンタクトも問題なさそうです?
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気になるクランクのオイルシールですが、
クランク室に灯油を入れると左側はダダ漏れです。
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腰下は、クランクベアリングのゴロツキも無く、
手動によるミッションギアの入りも問題なさそうなので、
現段階ではリスクを伴う腰下のバラシは止めて置きます 😉

とりあえず、クラッチ板とオイルシールを何とかしないと 🙁

オイルシールは日本製でほぼ同寸法の物がありました。
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問題はクラッチ板 です:-(
おフランスでやっとCota49???と記載したものを見つけたので、
購入しました・・・
ビニール袋から判断して、MONTESA純正と思いますが、
ライニング部がふわふわのコルク材 😥
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更に困ったのが厚みです。
元付いてたのは2.0mmですが、購入した物は3.5mmです”(-“”-)”
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結果、
元は、フリクションプレートとクラッチプレートの4セットが入ってましたが、
購入したものでは3セットしか入りません 😥
でも、無いものは仕方がない(ちょっと開き直り)
購入したフリクションプレートの母体は鋼板なので、
滑るようならライニングの張替えを行います。
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クラッチに不安はありますが前に進みますか 🙄
なかなかの発掘品です。
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ガスケット製作は良い方法を見つけました。
クランクカバーをコピーしてカーボン紙で転写すれば容易です 🙂
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次はキャブレターのOH、
ハーレーにも使用されているデロルテ製ですが、
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メインジェットのみ、パイロットジェットはありません 🙁
こんなんで大丈夫なんか???
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構造は至って簡単、
バルブが開くとメインジェットから出ているノズル穴が順次顔を出す仕組みのようです。
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匠の技、筆で器に朱を入れて、
エンジンOH完了。
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交換パーツのないのが不安です。
全て仕上がってエンジンに問題があればがっかりなので、
面倒ですが、走行確認をします。

その前に点火時期の確認を、
え~ぇ、マグネットにFマークがありません 😥
老眼鏡を掛けて・・・よくよく見ると小さな突起がありました。
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エンジン始動 😀

敷地内を少し乗っただけなので明確ではないですが、
問題のクラッチは、3速発進で滑ってないので大丈夫でしょう。
(トライアルで酷使すると・・・?)
気になるのが、N→1速ギアの入りが少し悪いような?
原因は、シャフト類の油固着かシフトフォークの摩耗ですかね?
う~ん、試走レベルでは判らないです:cry: