こちらも私のブログを見て持ち込み頂きました。
1975年式? スズキ RL250 公道仕様です。
このバイク、1年前にレストアした経緯があり苦戦したことを思い出します 😛

で、ご依頼内容ですが、
エンジンが動かないのとクラッチの固着、それと電気系配線の確認です。
(外観はヤレ感がお気に入りとのことなので手は加えません)
IMG_2201

エンジンですが、時々初爆はあるようですが・・・

えぇ~と、お客様には言い難いのですが、
この年式の2サイクルエンジン、
高い確率で1次圧縮漏れ(クランクのオイルシール抜け)を起こしている可能性があります。
すなわち、エンジン腰下全バラになるかもです? 😥
(作業工数の増える場合はご連絡させて頂きます 😉 )
IMG_2202

では、定番のキャブレターから確認することに。
バラシましたが、燃料ラインの詰まりもなく問題ありません。
IMG_2216

点火プラグからの火花もしっかり飛んでいるので問題はエンジン本体ですね?
じゃ、コンプレッションを測定。
あらまー、8K/cm2以上はないと駄目なのに、ピストン焼き付きか?
IMG_2217

腰上をバラしてみると、
焼き付きではないですが、ピストンリングが1箇所張り付いてます。
IMG_2222

無理矢理ピストンリングを外すと錆による固着でした 😥
IMG_2229

念の為、リングの合口隙間も確認。
使用限度は0.5mm以下と思いますが、1mmぐらい開いてます。
これは交換しないと駄目ですね”(-“”-)”
IMG_2228

それとピストンピンも・・・
IMG_2252

シリンダーは、結構小傷がありますが致命的な傷はないので、
少しホーニングして再使用しますか 😉
IMG_2227

続けて、気になる1次圧縮を確認します。
くそー、マグネットが外れません 👿
セパレーターのセンターボルトを目一杯締め込みましたが・・・あきまへん!
こんな場合はセンターボルトをハンマーでゴツンと、
いわゆる慣性の法則ってやつで・・・知性が出てしまいましたね 😆
IMG_2236

クランクケース内に灯油を入れると、
右側からの明確な漏れは確認できませんが、左はダダ漏れです。
IMG_2239

左側なら非分解で交換出来るので、良かったと安堵していると、
タイミング良く、依頼頂いたお客様が来訪下さったので上記内容を報告。

お客様からは、折角なので両方交換して下さいとのこと!

えぇ~、
私の頭の中では、これだけボルト類が固着しているので、
無理するとクランクケースを割ってしまうかも・・・マジっすか 😥

でも、引き受けたからにはしっかりと 😀
では、腰下をバラします。
ちなみにクラッチ板は完全に固着、ブロックです。
どうするかは後で考えます。
IMG_2240

一番の難所、クランクケースを割ります。
セパレーターのボルトを締め込むと、メシメシっとアルミの軋み音・・・怖い”(-“”-)”
プラハンで叩きながら、焦らずゆっくり・・・徐々に開いて来ました(タバコ休憩)
IMG_2247

破損なく割ることが出来ました 😛
IMG_2248

外したオイルシールはこんな感じです。
それと、クランクベアリングがゴロゴロしてたので、
腰下バラシは正解でした。
IMG_2250

交換部品をどうするか?
一応、純正部品がどこまで出るか確認しますか 😉