修理内容は、
2ストなのに白煙が出ないことと、
リアウインカーが点灯しないと言うことで持ち込み頂きましたが、
どちらもその場で原因は判明、
しかし、エンジンの始動性が悪く高回転が回っていないのでお預かりすることにしました。
ヤマハ TY125改 1976年製?
エンジンの不調原因を順番に探します。
まずはコンプレッション、8Kg/cm2ぐらいあるので大丈夫でしょう。
次はキャブレター、
フロート下部から燃料が滲んでいるのでOHします。
ジェット類の詰まりはありませんが、
タンク内の錆がフロート内に溜まってます。 😥
燃料漏れの原因ですが、
フロートパッキンが硬化してたので交換(自作)したのと、
メインジェットホルダー?(名称は知りません)にOリングが入っていませんでした。
これが正解と思います。
では、キャブを取り付けてエンジン始動、
あちゃ、状態は全く同じですわ 😕
そりゃそうですね、キャブレターの燃料漏れを修理しただけなので・・・
後、思い当たる原因は1次圧縮抜けか点火時期ですね。
1次圧縮抜けならアイドリングしないので点火時期を見てみましょう。
あらら、
原因は点火時期でした。
黄テープ位置が正規の合わせ位置ですが20°ぐらい遅れてます。
恐らくピストン上死点を過ぎてからスパークしてるかな。
コンタクトブレーカーのヒールが摩耗してますね?
何とか黄テープの位置に合わせましたが、これ以上進角することは出来ませんでした。
調整後はキック1~2回で始動するようになりました。
高回転域も大丈夫と思いますが、詳細は試走しないと・・・
次は電気系です。
ヘッドライトのHI/LOの切り替えが出来ません。
(スイッチを切り替えても常にLOが点灯)
テールライトはHIにすると消えてしまいます。
後、ウインカーが点滅しない 😥
このバイク、競技用車両により本来はウインカーは付いてなかったと思います。
公道用に後付けされたものなので配線色もバラバラです。
あまり触りたくないですが、
漏電チェックとヘッドライトとテールライトの配線は修正しました。
しかし、ウインカーは点滅しません。
原因は発電量不足と考えます。
ヘッドライトに電気が食われ、
エンジン回転数を上げてもウインカーリレーは作動しません。
(ヘッドライト球を外すとウインカーは点滅しますが、すぐに球切れします)
一番の改善策はバッテリーを取り付けることですかね?
これは、お客様と相談させて頂くことにします。
相談させて頂いたところ、この症状は以前からとのこと!
リレーを外すとほんのり点灯するので、
手動ウインカーでお願いすることにしました 😉
タンクですが、
ガソリンを抜いて揺すると錆がシャラシャラ言ってます 😥
これはトラブルの原因になるので錆除去をしました。
後はリアフェンダーの補強と一部ボルト類が抜けていたので・・・
まあ一通りの整備完了かな?
では試走へGO
走行後2~3Kmはええ感じでしたが、途中から高回転が廻りません?
それにマフラーカバーがめっちゃ熱いです。
点火時期が遅れると排気温度が上がるのでズレたかも?
再度点火時期を確認すると遅れてました。
普通ならあり得ないことなので、マグネットローターのカムを確認。
そう言うことでしたか(*_*;
カム部分に錆があり、コンタクトブレーカーのヒールが削れたと思います。
カム部分の錆を除去して、
点火時期を再調整。
気を取り直して2回目の試走へ、
5Km程は順調でしたが・・・急にエンスト???
もう勘弁して下さい( ノД`)シクシク…
3分程放置すると再始動しますが、1~2分後にまたエンスト。
どうやらエンジンが温もると止まる感じ、
このエンジン、ヤフオクで購入して積み替えたとのこと。
ヤフオクの落とし穴ですね。
恐らくエンストの原因はこいつです。
コンデンサーを交換しました。
3回目の試走へ(´;ω;`)ウッ…
約15Km程走りました。
とりあえずエンジンは大丈夫かな?
不具合としては、フロントフォークのオイルが抜けてますが・・・
まあこれで様子を見て頂くことにします。